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Brighton UK, 2008


- DESCRIPTION
 
2008年、英University Of BrightonのDigital Music / Sound Art学科で就学中、卒業論文を書く際に記した(日本語で書かれた)目次とメモのテキストファイルを(ふとしたきっかけで)HDDより見つけました。時期的に考えて、独Mille PlateauxよりリリースされたYu Miyashitaデビュー作"Noble Niche"の制作時期の前後と重なります。今見返すと気恥ずかしい部分(荒々しい若さや一貫性が無くこじつけが多い点)も多々あるのですが、自身がこの時期に何をどう思案していたかを客観的に把握し、更にそれを共有してみたいという考えの元、加筆修正して公開します。
 
 
- CONTENT
 
「ノイズミュージックとは」

  01. ノイズミュージックの定義
  02. ノイズミュージックの簡潔な歴史
 
「日本のノイズミュージックと時代背景との関連性」
  03. Japanoiseの定義
  04. japanoiseの簡潔な歴史
  05. 「学生運動、バブル経済」等の社会 / 時代的関係との考察
 
「Merzbow」
  06. Merzbow - バイオグラフィ、
  07. 使用されている音素材、 アーティストの(初期の)作品、 制作方法、の考察
  08. 楽曲"Takemitsu"の分析
 
「古来から続く伝統からの逸脱」
  09. Uchihashi kazuhisa 「伝統がないからこそ何でも出来る」との発言に関して
 
「春の海」文化的関係
  10. 宮城道雄 - バイオグラフィ
  11. 同作曲者による楽曲のパフォーマー紹介
  12. Haru no Umiの分析
 
「(日本の伝統音楽で使用される楽器から聴取可能な)噪音 - ノイズ(ミュージック)」
  13. ノイズミュージックと噪音の美学との関係 / 関連性の考察
  14. ノイズミュージック(噪音要素の拡大解釈として)の定義は可能であるか
 
「西欧のノイズミュージックとの関係 / 関連性」 
  15. Lou Reed バイオグラフィ
  16. metal machine musicの分析
  17. Part lの分析
  18. 浮上してくる関係 / 関連性の考察
 
「認知心理学の観点からのノイズミュージック」
  19. 「日本人の脳」角田忠信の紹介
  20. 音を処理する際に使う脳の部位の差異(日本人と西洋人との比較に於いて)
  21. 日本人特有の脳の部位の使用(鳥の鳴き声を言語脳で処理する等)とノイズミュージック(Japanoise)の興隆の関連性の考察
  22. (色々な音を聴取する際の)脳の部位の働きと国籍との関連性
  23. ノイズ(不快な音として)の定義に対する個人差の存在
  24. Merzbow - 「ポップはノイズ」という発言に関して
  25. John Cage - 「ノイズと楽音」に関して
 
「ノイズミュージックの延長」
  26. Onkyo-Kei((音響系)はノイズミュージックの延長であるか
  27. Onkyo-Keiの定義
  28. Sachiko M - バイオグラフィ
  29. 楽曲"Don't Ask"の分析
 
「ハイブリッドなノイズミュージック」
  30. Ryoji Ikeda(の音楽)はOnkyo-KeiとNoiseのハイブリッドであるか
  31. Ryoji Ikeda - バイオグラフィ
  32. 楽曲"C3 circuit"の分析
 
「グリッチミュージック」
  33. 前述以外のアプローチとしてのノイズミュージック - グリッチミュージック
  34. グリッチミュージックの定義
  35. Tone Yasunao バイオグラフィ
  36. Tone Yasunaoの作品、制作方法
  37. 楽曲"Part l"の分析
   
「総論、持論」
  38. (ジャパ)ノイズに関しての考察
  39. テクノロジーの進化を考慮しての(ジャパ)ノイズの未来


 
 
- NOTE
 

ノイズミュージックを聞く人にとってノイズはノイズではない。
逆に完全な静寂を求めた場合、それは可能であるか?
私たちは常に音に囲まれて生活している。
anechoic chamberの中でさえ脈拍が聞こえてしまう。
 
完全な静寂は人体に悪影響を及ぼす。
この意味においてこれこそが最高峰の?ノイズ(不快な音という定義において)である。
しかしこの完全な静寂は生きている限り体験する事が出来ない。
死(完全な静寂だと仮定すると)こそが完全なノイズであるといって間違いでは無いのではないか?
 
完全な静寂こそが人間が聞く最後のノイズ(無音としての)であり、それは死後永遠と続くノイズ(音 - 無音としての)なのかもしれない。
 
 
- Edited / Modified on 15 March 2015



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